旅人の手帖

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龍王峡で渓谷美を楽しむ

都心からも近くて比較的行きやすい鬼怒川温泉の近くに、温泉街からは少し離れたところですが、渓谷美を満喫できる癒しスポットがあります。

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龍王峡

鬼怒川温泉と、隣の川治温泉の間にある龍王峡は、約3km続く景勝地です。大昔、噴出した火山岩が鬼怒川の流れによって侵食されたことで、このような美しい姿になったと言われています。

龍王峡は3つの区間に分かれています。上流から、紫龍峡(紫龍ケ淵)、青龍峡(青龍ケ淵)、白龍峡(白龍ケ淵)と名付けられています。駐車場から近いのは白龍峡で、ここから上流に向かって散策していきます。渓谷美が見られるだけあって、駐車場からは急な長い階段を降りる必要があるので、歩くのに自信がない方はちょっと難しいかもしれません。一番近い白龍峡を見るだけでもかなり下ります。

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白龍峡

階段を降りて少し行くと、水の流れる音が聞こえてきます。虹見の滝です。晴れた日には日光が当たり、流れる水に虹がかかります。虹見の滝のすぐ脇の虹見の橋からは、白龍峡の渓谷を見ることができます。この付近は両岸が白い流紋岩になっていて、白龍の名はその色からきています。時間のない方は、ここまでで引き返しても渓谷美を感じることができます。

もう少し遊歩道を進んでいくと、かめ穴と呼ばれる岩があります。川底だった頃に石が渦流れで転がり、岩を削って作られました。かめ穴は、この後も龍王峡内にたくさん見ることができます。その先には、流紋岩の中に石英や長石が見える流紋岩の割れ目があります。ここからあと少しでむささび橋です。むささび橋からは、上流に青龍峡、下流に白龍峡の景色を見ることができます。ここまでが白龍峡のエリアで、ここまででも十分に渓谷の景色を満喫できます。

青龍峡

むささび橋を過ぎると、周辺の岩の色が青っぽくなり、この辺りからが青龍峡です。青龍峡でよく見えるのが柱状節理です。六角形の柱が束になったような岩がにょきにょきと生えているように見えます。これは、マグマが冷えて固まるときに収縮したことで形成されたものです。龍王峡の柱状節理は、あまり規模は大きくありませんが、歩いていると多くの場所で見ることができます。

紫龍峡

さらに進むと、周辺は紫に変わってきます。火山活動の初期に流出した安山岩が紫色っぽく、この辺りからその安山岩が増え始めるためです。龍王峡でもっとも古い地層が見られるエリアです。さらに進んで白岩半島と呼ばれるスポットまで行くと、少し開けて平坦な河原になります。

アクセス

龍王峡には、野岩鉄道会津鬼怒川線の駅がありますが、本数がとても少ないです。また、路線バスもありますが、こちらも本数が少ないので、公共交通機関を使う場合は時刻に注意してください。